2022.09.16
副腎腫瘍を外科切除した症例
症例は12歳のMix犬の子です。
かかりつけの動物病院で、左側副腎腫瘍が後大静脈に浸潤しており外科切除を目的として来院されました。
CT検査をもとに綿密な手術計画を立て、新鮮全血輸血を準備し手術を行いました。
左側副腎腫瘍は増殖しながら後大静脈内へ浸潤しており、一時的に血管を遮断し腫瘍を摘出しました。
手術翌日から体調も良く、ご飯も食べることができました。
血管内へ浸潤した副腎腫瘍は外科切除することにより予後が良くなることが報告されています。
とても難易度の高い手術ですが、合併症もなく元気に過ごしていただいています。
CT検査画像です。
左側の副腎腫瘍が後大静脈内に浸潤しています。
左側副腎腫瘍を周囲組織から剥離しているところです。
副腎腫瘍を摘出した後の写真です。
丸で囲まれた部分に縫合した血管があります。
摘出した副腎腫瘍です。
左側の部分が血管内に浸潤していた部分です。