2022.09.26
腹腔鏡による肝臓組織生検にて、銅関連性肝炎を診断した一例
症例は5歳のスタンダードプードルの子です。
血液検査にて慢性的な肝臓の数値の高値が認められており、肝臓に起きているトラブルを診断する為には肝臓の組織生検が必要となりました。
当院では腹腔鏡を用いた肝臓の組織生検を行っており、開腹下での検査と比較して、とても小さな傷で処置を終えることが出来ます。
この症例においても、腹腔鏡下での肝臓生検を日帰りで受けて頂きました。
その結果、銅関連性慢性肝炎(スタンダードプードルでは比較的稀な病気です)と診断され、治療に結びつけることが出来ました。
腹腔鏡下での肝生検を行っている写真です。
開腹下での生検だとお腹を大きく切開することが必要になるのに対して、
腹腔鏡を用いることで、カメラや組織採取用の機械を挿入する為に、2~3箇所小さな切開を入れるだけで処置を行うことが出来ます。
腹腔鏡の画面です。
肝臓の縁の部分を、生検鉗子で挟んで組織を採取している所です。