2022.05.23
椎間板ヘルニアグレード4に対して片側椎弓切除術を行った1例
6歳のミニチュアダックスフンドのワンちゃんで、4日前から突然腰を痛がりケージから出てこれなくなりました。翌日から排尿障害が出てしまいかかりつけの動物病院にて排尿介助をしていただいていました。
内科的な治療にも関わらず後肢の不全麻痺や排尿障害に改善を認めず当センターへ紹介されました。
神経学的検査
両後肢には不全麻痺を認めました。
膀胱の神経が麻痺してしまい、排尿が出来ない状況でした。
神経学的検査から胸腰部脊髄傷害のグレード4と評価しました。
脊髄造影CT検査
胸椎の12番目と13番めの間に左から脊髄の圧迫病変を認めました。
治療
病変部に対する左側の片側椎弓切除術を行い、脊髄神経を圧迫していた椎間板物質を摘出しました。
椎間板ヘルニアの手術をする前は腰の痛みからゆっくりしか歩けず
後肢の動きにも不全麻痺を認めました。
術後腰部の痛みは改善し、日々元の生活に戻っていくことが出来ました。