皮膚病
膿皮症
皮膚のバリア機能が低下したために、皮膚に常在する細菌が皮膚に侵入・増殖して化膿性病変を形成したものです。通常は痒みがあり、赤くポツポツとした湿疹や膿疱がみられます。症状は股や脇、腹部にみられることが多いです。
主な原因菌はstaphylococcus(黄色ブドウ球菌)です。
治療には主に抗生物質の内服やシャンプー療法などがあります。犬の皮膚はおよそ20日間で新しくなるため、この期間適切な抗生物質の内服やシャンプーを使用すれば改善が期待できます。
主な症状
皮膚に赤くポツポツとした湿疹や膿疱がみられます。
掻くことにより、かさぶたが出来たり、フケが出たり、リング状の脱毛がみられることがあります。
病変の多くはは股、脇、腹部に出ますが、全身に起こることもあります。
通常は痒みがありますが、痒みの程度は様々です。
こんな事はありませんか?
- 皮膚に赤くポツポツとした湿疹がある
- 皮膚にフケやリング状の脱毛がみられる
- 皮膚が臭う
- 患部を痒がる
診断
身体検査(視診)、皮膚検査を行い診断します。
視診では病変部の状態や分布を観察します。
皮膚検査では細菌の増殖や炎症の有無を調べます。
治療に反応しにくいものに対しては、基礎疾患にホルモン疾患がないか、また薬剤耐性菌という抗生剤が効きにくい菌がいないかを検査することもあります。
症例
ミニチュアダックスフントの腹部の写真です。
赤くポツポツした湿疹、フケ、リング状の脱毛が認められました。
この症例は抗生物質を使用し、約1ヶ月で症状が改善しました。
