一般外科
胃内・腸管内異物
犬や猫はボールやおもちゃ、トウモロコシの芯、りんご、布、ひも、梅干の種など様々なものを飲み込みます。特に猫は紐を飲み込むことが多く、長毛種では毛玉が塊になることもあります。これらの異物は便に排出されるものもありますが、胃や腸で引っかかり腸を閉塞させる事もあります。閉塞を起こすと食欲不振、嘔吐、下痢などの症状がでます。重症の場合はショックをおこし死亡することもあります。
治療は閉塞している部位により異なります。胃内の場合、可能であれば催吐剤を内服し吐かせる処置を行います。処置出来ない場合や異物が大きい場合、腸が閉塞している場合は麻酔下で内視鏡での摘出を試みますが、それでも不可能な場合は手術で異物の摘出を行います。
主な症状
閉塞している部位や程度により症状は異なります。
完全に腸が閉塞していなければ、ご飯を食べるが吐く、吐いたものに血が混ざる、元気がない、食欲がない、嘔吐、下痢、便秘、便をしたそうに渋るなどの症状が見られます。
完全に腸が閉塞すると、嘔吐の回数が増え、呼吸が速くなり、お腹を丸めたような姿勢をとる(腹痛)などの症状が見られます。進行するとショックを起こし死亡することもあります。
こんな事はありませんか?
- 異物を食べた
- おもちゃの一部がなくなっている
- 元気食欲がない
- 食欲はあるが食べても嘔吐する
- 嘔吐、下痢をしている
- お腹を押すと痛がる
診断
身体検査、レントゲン検査、超音波検査、CT検査などを行い、腸内の異物と閉塞した腸を確認し診断します。
症例
(画像1)手術で胃から紐状の異物を取り出している写真です。
