特殊外科
猫の巨大結腸症(便秘症)
巨大結腸とは異常に拡大した結腸のことで、慢性的な便秘が原因で拡大した結腸に固く大きな便が大量に詰まります。猫に多く見られる病気です。筋肉や神経の異常などによる先天的なものと事故による骨盤骨折や腫瘍などが原因でおこる後天的なものがあります。
便秘がひどく、便が出ません。重度の場合、月に一度しか排便しないケースもあります。便が出ないことにより、食欲がなく、痩せてくる、吐くなどの症状がおこります。
治療は食事療法や内服で便を軟らかくし出しやすくしますが、それでも改善しない場合は下剤や浣腸を行います。重度の場合は手術を行い、巨大化した結腸を切除します。
主な症状
何度もくりかえす便秘や水っぽい下痢状の便が少量出るなどの症状がみられます。
便が出ないことにより、吐いたり、食欲がなくなったり、痩せてくるなどの症状もみられるようになります。
こんな事はありませんか?
- 便秘がひどい
- しぶりがある
- 時々水っぽい便が少しだけ出る
- 便が出ないので、食欲がなく、痩せてきた
診断
身体検査、レントゲン検査、超音波検査などを行い診断します。
レントゲン検査で結腸内に詰まった便を確認します。
症例
巨大化した結腸の写真です。結腸内に便が溜まっています。
この結腸を切除し、直腸とつなぐ手術を行っています。
