整形外科
橈尺骨骨折
橈尺骨骨折はすべての年齢、犬種に起こりますが、トイプードル、イタリアングレーハウンド、ミニチュアピンシャー、チワワなど骨の細い小型犬種に多い骨折です。通常、橈骨と尺骨の2つの骨折が同時に起こります。
当院においては、通常ギブス固定を行い、手術まで安静とし、骨折の状態により各種手術法(プレート固定法、創外固定法、ギブスなどの外固定法、ピンニング法)を選択しています。
主な症状
骨折した骨の周りが腫れて、熱を持ち、痛がります。
折れた足を上げて歩くようになったり、変形が見た目で分かることもあります。
こんな事はありませんか?
- 交通事故
- 抱っこした状態から落ちた
- 高所からの飛び降り
- 足が腫れて痛がっている
- 痛がる足を挙げて歩いている
- 神経的な麻痺がある
- 排尿や排便がしづらいまたは出来ない
診断
症状、レントゲン検査、CT検査によって診断します。
神経や血管、筋肉などの軟部組織に起こっている合併症も含めて診断します。
交通事故の場合、前肢骨折のみの場合は少なく全身をくまなく検査します。
症例
イタリアングレーハウンド 2歳 去勢雄
ジャンプ着地の失敗による骨折で受診。
画像1は受診時のX線写真です。左の橈尺骨遠位端の斜骨折が認められます。右前肢は過去に同部位の手術を行っています。

画像2は術後の写真です。
