整形外科
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス)
レッグペルテスとは、大腿骨頭無菌性虚血性壊死症と言い、なんらかの要因で大腿骨(太ももの骨)の大腿骨頭という部分への血行が阻害されて、その部分が壊死してしまう病気です。疼痛を伴い、トイプードル、ウェストハイランドホワイトテリアなどの10キロ未満の小型犬で、生後3~13ヶ月(多くは6~7ヶ月)の成長期に多く発生します。
病変のある肢は、疼痛により持続的な跛行を起こし、筋肉量の低下をきたします。触診による可動域の制限(後肢があまり動かない)とレントゲン検査によって診断が出来ます。
内科治療に反応するのは約10%と言われ、ほとんどが虚血性壊死を起こした大腿骨頭を切除する手術を実施します。
術後は筋肉量などにより回復時期が異なりますが、ほとんどが通常の生活を問題なく送れるまでに回復します。
主な症状
足を痛がって引きずる、足に力が入らないなどの症状がみられます。症状は徐々に進行していく場合も、突然現れる場合もあります。痛がる足を噛んだり、触られるのを嫌がったりすることもあります。
こんな事はありませんか?
- 成長期(生後3~13ヶ月)である
- 小型犬(10キロ未満)である
- 後ろ足を痛がり引きずる
- 後ろ足に力が入らない
- 痛がっている足を噛む
- 足を触られるのを嫌がる
診断
臨床所見、身体検査、レントゲン検査で診断します。
レントゲン検査では大腿骨頭の変形を確認することができます。
症例
写真は、患肢の大腿骨頭を切除している写真です。
大腿骨頭は虚血性壊死を起こしているため、切除することによって患部の痛みが取り除かれます。
