循環器疾患
動脈管開存症(PDA)
動脈管開存症(PDA)とは、胎生期に肺動脈と大動脈を繋いでいた血管が、出生後も遺残する先天性の病気です。
若齢時に根治治療をしなければ、診断から1年生存できる可能性は46%と低いことが知られています。
主な症状
軽度の場合は症状がほとんどないため、混合ワクチンや狂犬病の予防注射の時に、健康診断などで心雑音が聴取され発見されることが多いです。
重症になると、運動を嫌がる、疲れやすい、咳をする、舌の色が紫色になる(チアノーゼ)などの症状がみられます。
症状が認められう前に早期発見、早期治療をすることが望まれます。
こんな事はありませんか?
- 健康診断時に心臓に雑音があると言われた
- 若齢である
- 運動を嫌がる
- 疲れやすい
- 咳をする
- 舌の色が紫色になる(チアノーゼ)
診断
身体検査、レントゲン検査、超音波検査などを行い診断します。
特に身体検査では、特徴的な心雑音(連続性雑音)を聴取することができます。左側心基部において連続性の雑音が聴取されます。
X線検査にて心拡大の有無やうっ血の有無を評価します。
超音波検査では実際に開存する動脈管とそこから短絡する血流を確認します。
動脈管の形や太さ、長さなどを選択的造影X線検査にて測定し、手術方式の決定をします。
症例
写真は、開存した動脈管を露出して結紮しているとことです。
動脈管開存症の患者さんは、早期に発見し結紮手術を行えば、健康な子と同じように生活が出来ます。
