皮膚病
ニキビダニ症
ニキビダニとは健康な犬ではほとんどの皮膚に寄生しているダニです。通常は無症状ですが、皮膚のバリア機能が低下することにより増殖して皮膚炎を起こします。産後の授乳中に母犬から子犬に感染するとされ、免疫機能の弱い若齢の犬(3〜11ヶ月齢)で多く発症します。原因はDemodex canisというダニです。
主な症状はフケ、皮膚が薄くなる、脱毛、脱毛を伴うポツポツとした湿疹です。顔、前肢に最もよくみられます。
治療には長期間を要し、完治することは難しい病気です。
主な症状
顔や前肢にフケや脱毛、皮膚が薄くなる、脱毛を伴ったポツポツとした赤い湿疹がみられます。
二次感染があるとジュクジュクしたり、フケが出たりすることもあります。
顔や前肢などの局所に発症することが多いのですが、時に全身に広がることもあります。
こんな事はありませんか?
- 3〜11ヶ月の若齢の犬である
- 顔や前肢に脱毛や赤いポツポツとした湿疹が出来た
- 病変部の毛が抜けやすい
診断
皮膚検査を行い診断します。
病変部の皮膚を掻爬(引っ掻く)してダニを検出します(皮膚掻爬検査)。
症例
ウェストハイランドホワイトテリアの尾の写真です。
毛が抜けて、フケが出ていることがわかります。
治療開始から約1ヶ月半で症状は改善しましたが、この病気では原因となるニキビダニがいなくなった後も継続的な治療が必要となります。
